2015年9月19日土曜日

ドイツの文豪ゲーテ 名言に触れる

似たような文章を見たことがある人もいるかもしれません。
ちょっと長いですが面白いので引用します。

「イタリア語は歌に向く言葉」とかの女は言う。「ではフランス語は?」と問う私に「愛を語る言葉よ」と答えた。そしてドイツ語は「詩をつくる言葉」であり、スペイン語は「祈りを捧げる言葉」、英語は――これはちょっとアングロサクソンの諸君にはきかせたくないし、シェイクスピアは怒り出しそうだが「商売をする言葉よ」だそうである。最後の「ロシア語は?」という質問はかの女を傷つけたかも知れない。「人を呪う言葉です」そう答えたかの女のまなざしに暗い影が宿った。これは決して公平な見方ではない。だが悲惨だった独ソ戦終結時に、ドイツ人たちがどんな立場に置かれたか、何か解るような気がした。
さて最後に「では日本語は」との私の問いに答えてかの女はこう言った。「人を敬う言葉です」かの女は我々の伝続に「敬語」というものがあるのを知らない。しかしドイツ語から「詩」を、フランス語から「愛」を、スペイン語から「祈り」を感じとる感性が、我々の言葉から「敬う」を感じてくれたのだ。
(浅利慶太『時の光の中で』より)

劇団四季創設者の一人である、演出家の浅利さんの著書です。
「かの女」とはドイツのオペラ歌手であるエリカ・ケートさん。

この文章は日本語の特性が主題になっていますが、
今回私が取り上げたいのはドイツ語の話。


ドイツ語は「詩をつくる言葉」だそうで。


なるほど、確かにドイツに著名な詩人は多いですね。
ヘッセ、シラー、ハイネ、リルケ、、

そしてその中の一人がご存知、ゲーテです。

ドイツの文豪ゲーテ70歳の肖像
ゲーテさん70歳のお顔(wikipediaより拝借)

ゲーテの『ファウスト』といえば、
誰でもタイトルくらいは聞いたことがあると思います。

私も今までその程度の理解しかありませんでした。

しかし最近、妻がゲーテの名言を色々と紹介してきてくれます。


急にどうした。


何かに目覚めた(?)妻に負けじと、私も学ぶのです。

せっかくドイツに居ますからね。


まずは取っ掛かりやすい名言集から入りましょう。

ゲーテの名言・格言 - 癒しツアー


いかがでしょうか。


まだ日本語訳を読んだだけにすぎませんが、
私はかなり好きです。

素敵な考え方だなと思えたり、
なんとなく感じていたことを言語化してくれたような気がしたり。


「憧れの大人」に出会えたような気分。


“すべてを今すぐに知ろうとは無理なこと
 雪が解ければ見えてくる”


かっこいい。。


詩に限らずですが、何かを知ることでそれが自分になる、
感じたことが自分をつくっていく、そういう感覚があるので、
これからはゲーテの言葉とともに過ごせそうです。

こんな風に充実感を得るのは楽しい。
少しでも原文を読めるようにドイツ語もがんばらないとですね。

まだまだ興味は膨らみますが、それは後ほどということで。


今日のところはこのへんで。
最後に妻のお気に入りの言葉を紹介します。

“空気と光と友人の愛
 これだけ残っていれば気を落とすことはない”

これもかっこい、、ん、夫の存在は・・・


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